6月22日にリンデゾルグを訪問しました。ディレクターのイェルーンさんとリアンさんが出迎えてくれました。リンデゾルグのあるセフェーヌムはオランダ南東部のリンブルフ州にある町で、リンデゾルグは正式名リンデゾルグ-認知症の我が家にもある通り、認知症の高齢者専用施設です。具体的には、精神、老年医学的問題の増大により、在宅介護を必要とする人々や、精神・老年医学的問題の複雑化により、もはや自宅で自立した生活をすることができなくなった高齢者の為の施設であり、リンデゾルグは統合的かつ連鎖的なアプローチによって他の居住型施設にはない取り組みをしています。
また、認知症と診断された時だけではなく、疑いがあり、診断が確定されていない場合でも自宅でサポートとケアを受けることができます。それでは具体的にどのような取り組みをしているのでしょうか。まず、居住の取り組みですが、可能な限りクライアントが慣れ親しんだ環境と同じ環境で過ごしてもらえるような取り組みをしています。モニタリングとバランスの回復に重点を置き、クライアントの健康を回復させることと、社会的との関係性を維持、または回復させることを目的としています。そこにはクライアントのソーシャルネットワークとの関わりを重要視するリンデゾルグのレジデンシャル・コンセプトがあります。
リンデゾルグの在宅介護チームは認知症の方の在宅介護、看護、支援を専門としています。品質と継続性を最優先事項として、認知症のお客様を見るだけではなく、家庭状況や社会環境まで把握します。そうすることでクライアントに対して、どのような適切なアプローチができるかをクライアントともに考えることができるからです。その他在宅介護の範囲に収まらない範囲での支援やサポートが必要な場合でもクライアントに寄り添い、一緒に考えます。また小規模で運営しており、いつも同じ顔ぶれの介護士や看護士がフロアにいるため、クライアントは安心し、スタッフはクライアントの異変や問題などを発見し、対処することができます。実際に私たちが訪問した際も、施設内はとてもアットホームな空間となっており、クライアントの皆さんがとても安心し、穏やかな時間を過ごされているなということを肌で感じることができました。
医療体制に関しても、かかりつけ医や認知症カウンセラーと提携しており、必要に応じて迅速な対応を取ることができます。
リンデゾルグはプロテイオン社と戦略的なパートナーシップを結んでおり、力を合わせることで高品質で小規模な住宅・介護施設を提供しています。プロテイオン社はオランダの北ホラント州ホルンにある介護サービスを提供する会社で、専門的な知識やノウハウを提供するだけではなく、高品質なICTソリューションを提供しています。
これらの運営体制のもとまだスタートして間もないリンデゾルグですが、ディレクターであるイェルーンさんとリアンさん夫妻がとても仲むつまじく、非常に熱心に事業に取り組まれていることがお話をしていて感じました。それと同時に可能な限りクライアントが慣れ親しんだ環境と同じ環境で過ごしてもらえるような取り組みをしていることからもわかることですが、非常にアットホームで、訪問した私でも安心できるような、そんな場所であったように思いました。
オランダにはケアファームは沢山あり、どのケアファームもそれぞれが自分たちにしか出せない【個性】を大事に運営されているものの、今回の訪問で勉強になったことは、どのような人が運営、経営されているのかを知るという事は大事であるということです。それは自分が入居者側として施設に入る上で当たり前だと思いますが、心から「この人は信頼できる」「この人は安心できる」そういう人に巡り合えるかどうかはとても大きなポイントだと思います。そのような意味で今後自分たちもケアファームを運営する側の人間として、利用者さんからそのように感じてもらえるような人になることができるよう、精進していきたいと思います。